今まで数多くの相談を受けてきたが、顧客の意思決定における要素は大きく3つに分けることができる。(1)この包括された建築計画という要素のほかに、(2)予算や借入金をどうするかなどの資金計画という要素と、(3)担当者や会社そして会社の家づくりの色との相性という要素の3つである。この3つを総合的に判断して家づくりをどこに依頼し、どういう家づくりをするかを顧客は決定していく。しかし、最近では差別化という意味合いからか、構造や工法をひとつの宣伝文句にしている建築業者が多い。客もそれに翻弄され迷路にはまる。家づくりのひとつの要素であるはずなのに、すべてのような錯覚に陥り、総合的な判断ができなくなる。たとえば断熱性能にこだわり、外断熱を採用したが予算が合わず、内装はビニールクロスで、フローリング、ドアなどの造作材はすべて集成材、持ち込む家具も集成材ばかりなんていう最悪な組み合わせになってしまう人がいる。こういう家づくりを造り手として結果的に採用させながら、最初は気を引くために、外断熱が絶対いいなんて売らんがための話をするのはおかしい。密閉されている空問の中で有害物質がとどまるくらいなら、昔ながらの寒いが通気がされている家のほうがよほど健康的だ。もちろん外断熱を否定しているのではない。家づくりとは、予算も含め、間取り、外観と総合的にバランスよく行なわなければならない。
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